セルロイド人形は燃えるのか?〜自然発火する件〜
セルロイド人形って見た目も不気味ですが、自然発火もするとなればまさに悪魔。
とても気になりますよね?
セルロイド人形が自然発火して火災に・・・
セルロイドって燃えやすくて危ないんだっけ・・・
家にセルロイド人形がある方は、このような心配はありませんか?
ということで今回は、セルロイド人形の自然発火リスクや火災の危険性について簡単にご紹介しようと思います。
原料と製造法を簡単に
ニトロセルロースと樟脳を溶かしたアルコール溶液を合成して作ります。このニトロセルロースですが、ラッカー塗料や火薬に使われます。
セルロイドは自然発火するの?
自然発火するのか。セルロイドは自然発火はしません。
ただし、発火点が170℃と低いので、保存場所を気をつけないと火災の原因にも。
また、劣化しやすいのですが、その時に熱をおびて発火する危険もあるので、なおさら保管場所には気をつけなければなりません。
↓劣化時に発生する有害物質について書いた記事はコチラ
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102736072
保管場所が良ければ、セルロイドは丈夫なので100年以上も持ちます。
では、なぜ自然発火するという認識が広まっているのでしょうか?
原因は火薬との関係性?
先ほど、セルロイドの原料であるニトロセルロースは火薬の原料でもあると説明しました。このことから、セルロイド=火薬プラスチックという誤認が生まれてしまったようです。
また、昔は映画のフィルムに使われていたのですが、映写機でグルグル回す際に摩擦熱で燃えてしまい、火災の原因になっていました。このことから自然発火するイメージがついたようです。
まとめ
セルロイドは自然発火はしないものの、燃えやすいうえに発火点が170℃と低いため、保管場所に気をつけないと発火して火災の原因になります。
日本では消防法で第5類危険物として規制対象物に指定。製造や貯蔵、取り扱い方法についての基準があります。
Reference
What You Need To Know About Old Celluloid
Celluloid: The Eternal Substitute | Science History Institute
What Is Celluloid Film: A Complete Guide [With Examples] • Filmmaking Lifestyle
【危険】セルロイドは自然発火するのか?〜火災のリスクについて〜
セルロイド製品が自然発火して火災に・・・
セルロイドって燃えやすくて危ないんだっけ・・・
このような心配はありませんか?
セルロイドは、現在ではあまり使われないですが、昔はよく使われていた素材。
うちにもあったような気が・・・
不安に思ってしまうのも仕方がありません。
ということで今回は、セルロイド製品の自然発火リスクや火災の危険性について簡単にご紹介しようと思います。
原料と製造法を簡単に
ニトロセルロースと樟脳を溶かしたアルコール溶液を合成して作ります。このニトロセルロースですが、ラッカー塗料や火薬に使われます。
自然発火するの?
しません。しかし、セルロイドの発火点は170℃くらいと低いので、保存場所を気をつけないと簡単に燃えます。また、劣化しやすいのが特徴ですが、この時に熱をおびてしまう危険性もあります。
↓劣化時に発生する有害物質に関する記事はコチラ
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102736072
もともと映画のフィルムに使われていたのですが、フィルムを回すときに発生する摩擦熱で火災が相次ぐことから自然発火するイメージが。
保存場所をキチンとすれば火がつく心配はありません。
日本では消防法で第5類危険物として規制対象物に指定。製造や貯蔵、取り扱い方法についての基準があります。
Reference
What You Need To Know About Old Celluloid
Celluloid: The Eternal Substitute | Science History Institute
What Is Celluloid Film: A Complete Guide [With Examples] • Filmmaking Lifestyle
セルロイド薬〜ステロイドの間違い〜
セルロイド薬の市販薬をお探しの方へ
たまに見かけるのですが、セルロイドとステロイドを勘違いされている方がいるので、かんたんに解説します!
セルロイドはプラスチック
セルロイドは世界で一番最初につくられたプラスチック。その便利さから一気に広まりました。1856年に発明されたのですが、その当時は主に象牙の代用品に。
また、筆箱や下敷き、万年筆などの文房具、メガネ、お人形、お祭りでよくあるお面などに使われていました。とても身近だったプラスチックですね。
しかし、保管方法を間違えると燃えたり有害物質を発生させたりするので、現在ではあまり使われません。気になる方はコチラの記事にて紹介しています。
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102736072
ステロイドはホルモン
ステロイド(ステロイドホルモン)は副腎でつくられる副腎ホルモンの一種。主に、炎症やアレルギーにたいして使われます。
薬につかわれるのはコチラ。
名前が似てますね。
【解説】セルロイドとプラスチックの違いとは!?どんな素材なのか
セルロイド万年筆、セルロイドのメガネ、セルロイド人形・・・あげるとキリがないですが、セルロイドって装飾品や骨董品などに使われて高級なイメージがありますよね。
プラスチックなんでしょうか?
一般的に使われるプラスチックとは明確に分けられますし、一体どんな材料なのか?
わかりやすく解説します!
原料と製造法を簡単に
ニトロセルロースに、アルコールに樟脳を溶かした50%アルコール溶液を混ぜてつくられます。
樟脳はクスノキという樹のチップを水蒸気蒸留してつくられたもの。
これらにアルコールの力を借りて合成させたのがセルロイド。
天然の材料を使ってつくられていますね。
これはプラスチックなのでしょうか?
セルロイドはプラスチック!?
実は、セルロイドはプラスチックなんです。天然素材でできているのにナゼ!?
ということで、「プラスチック」の意味をご紹介。
プラスチックとは?
プラスチックは日本語では合成樹脂。
正しくは「合成高分子化合物」というものです。
高分子化合物のうち、天然に存在するものを天然高分子化合物(糖類)といい、これにはデンプンやグルコースなど。
人工的に合成したものこそが、合成高分子化合物=プラスチックなんですね。
セルロイドは人工的に合成したものなので、プラスチックに分類されます。
実は、世界で一番最初につくられたプラスチックで、その便利さから一気に広まりました。現在ではもっと便利なプラスチックにとって変わられています。しかし、耐久力の高さと他のプラスチックにはない見た目の美しさから万年筆やメガネフレームとしてつかわれています。
注意点
なぜ不便かというと、保管方法を間違えると燃えたり有害物質を発生させたりするから。気になる方はコチラの記事にて紹介しています。
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102807488
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102813064
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102736072
【有害】セルロイドが劣化すると有害物質が発生する!?どんな影響?
セルロイドって有害だと聞いたことがあるようなないような・・・
そういえばセルロイドってなんで使われなくなったんだろう・・・
うちにセルロイド製品があるんだけど有害なのかな・・・?
人工的な合成物(プラスチックなど)が引き起こす環境問題や健康被害にが叫ばれる現在、使用されなくなった材料「セルロイド」の有害性って気になりますよね。
ということで調べてみました。
原料と製造法を簡単に
ニトロセルロースと樟脳を合成してつくられます。
どんな有害性があるの?
過剰な熱にさらされると、過剰な熱にさらされると、硝酸基が壊れて、亜酸化窒素や一酸化窒素などの窒素ガスが空気中に露出することがあるそうです。
骨董品コレクターの間では、セルロイドの劣化が進行している作品から放出されるガスが、以前は無傷だった近くのセルロイドの品物のセルロイド腐敗を誘発すると広く信じられている(この化学的プロセスは完全には解明されていないが)。
また、セルロイドは金属(特に宝石や刃物)を傷めるガスを発生させることが報告されていますので、密閉容器やビニール袋に入れたまま、他のものと一緒に保管するのはよくありません。
セルロイド製の骨董品や収集品は、直火や極端な熱源から遠ざけて適切に保管すれば、危険なものではありません。
↓自然発火についての記事はコチラ。
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102807488
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102813064
Reference
【解説】セルロイドの作り方をご紹介!手順を追ってわかりやすく!
「セルロイドってどうやって作られるんだろう?」
「材料は?」「プラスチックなの?」「何に使われるの?」
気になりますよね?
ということで今回は、セルロイドの作り方を簡単にご紹介。
原料と製造法を簡単に
ニトロセルロースと樟脳を合成して作ります。
0.材料・原料
ニトロセルロース
- 濃硫酸
- 濃硝酸
- 脱脂綿
樟脳
- クスノキ(樹の名前)
- 水蒸気蒸留する装置
アルコール
1.ニトロセルロースを作ろう
- 濃硫酸と濃硝酸を混ぜて、混酸をつくる
- 混酸の中に脱脂綿を入れる
- 充分に浸したら、取り出して水で洗う
- 脱脂綿をよく乾かす
2.樟脳を作ろう
3.混ぜる
アルコールに50%の樟脳を溶かした溶液を加えると、ニトロセルロースの高分子構造が変化し、ニトロセルロースと樟脳の均質なゲルになる。
4.固める
機械で加圧してブロック状に。これを好きなように加工して使う。
用途は?
セルロイドは燃えやすいし、環境に負荷がかかる上に高価。よって最近はほとんど使われないが、見た目が非常に美しいので万年筆やメガネフレームとしての人気が高い。
注意点
現在では使われなくなった理由は、保管方法を間違えると燃えたり有害物質を発生させたりするから。気になる方はコチラの記事にて紹介しています。
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102807488
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102813064
https://blog.hatena.ne.jp/juiki/ebonite.hatenablog.com/edit?entry=13574176438102736072
まとめ
詳しい手順を知りたい方は、コチラ↓
US1531505A - Process of making articles of celluloid and similar material - Google Patents
【解説】エボナイトはプラスチックじゃない!?一体どんな素材なのか?
万年筆で使われるエボナイトってどんな素材なんでしょうか?
万年筆のほかには、管楽器のマウスピースくらいでしか使われておらず、どのような素材なのか気になりますよね?
プラスチックみたいな感じだけど、なんかちょっと違う。
一体どのようなものなのか、簡単にご紹介します。
エボナイトとは?
エボナイトは天然ゴムに硫黄を混ぜて固めた素材。天然素材からできているため、あくまでもゴム(天然樹脂)の一種であり、プラスチック(合成樹脂)ではありません。
丈夫で耐候性・耐酸性・耐アルカリ性に優れており、金属よりも丈夫といわれます。昔はよく使われていましたが、現在は万年筆や楽器のマウスピースなど、一部のものにしか使われていません。
何に使われるの?
エボナイトはおもに、
- 万年筆の軸
- 管楽器のマウスピース
- 実験でつかうエボナイト棒
の材料に使われます。耐久性・耐候性・耐酸性・耐アルカリ性の高さが求められる製品ですね。
しかし、なんでこれっぽちの製品にしか使われていないのでしょうか?
変色しやすいから?
エボナイトが変色してしまうのは材料に原因があります。
紹介したとおり、エボナイトは天然ゴムに硫黄を混ぜてつくられたものですが、実は、硫黄にその原因があるのです!
ゴム製品や水(塩素)、汗、紫外線などの影響により、硫黄が硫化して変色を起こしてしまうのです。
また、エボナイトから放出される遊離硫黄が、金属の表面を硫化して変色させます。とくに、ケースの中などの密閉された空間だと起こりやすいです。万年筆の世界では「エボやけ」と言われる現象。金色のペン先が変色します。
しかし、色が変わるだけで形質は変わらないので、あまり気にしなくても良いと思います。